そんでもって 夏

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引越し先のミシシッピには綿花畑が広がっていて、私の住む家の近所もやはり、いちめん綿花畑だった。そこを走り抜けていくと小さくてぼろい民家がある。で、そこにはおじいさんとおばあさんと、でっかい白のラブラドールレトリバーがいる。やさしい性格の、もう12歳くらいのラブラドールレトリバー

もう 日も暮れてきたし帰ろ っておもったら。前の方を歩いていた近所の少年たちが私に気づき、帰路を逆行してわざわざ私の方へ向かってきた。まーたいじめられる。私は都会からやってきて、いつもうっかり アフタヌーンティーの話とかしちゃうから、きらわれてしまう。それは、でも、わかってる。私の着てる服からいい香りがするのも、私の履いてる革靴があぜ道を歩くのに適してないのも、ぜんぶいじめられる原因だって。でもわかってはいながら、仕方ないとも思った。意外と心が強いのだと思った。

向こうからやってきた少年たちのなかで一番でかいリーダー格のやつが私の前で立ち止まって、「やぁこんにちは」と言いながら私の、お母さんに磨いてもらったぴかぴかの革靴をふんづけた。私はなにも抵抗しなかった。そうして少年たちは笑い、まだまだ私をいじめたかったらしいが日が暮れるのを気にしたのか、リーダー格のやつが「帰るぞ」というと、全員私の方をちらちら見つつ向こうのほうへ帰って行った。少年たちの家にも、父親や母親が待っているからだ。痩せこけた、醜い田舎者の両親たちが。死ね と思った。醜い田舎者の、痩せこけた、醜い、父親たち、母親たち。肉体労働ばかりしていると、脳が縮んで気が狂う。きっとやつらの父親、母親は、気が狂っている。

と、考えながらあるいていると、その、綿花畑を抜けたところにある民家へたどり着いた。外で、おばあさんがラブラドールレトリバーに餌をくれているところに遭遇した。おばあさんはこちらをちらと見、微笑んだかとおもうと、私の方へきて、「コーヒーを飲む?」と聞いた。私はコーヒーが飲めなかったけれど、なんだか断りきれなくて、ちいさくうなづいた。バテるような暑さだった。ちょっとそこで待っててね とおばあさんが言い、私を置いて家へ入っていった。私は手持ち無沙汰になり、なんとなく、さっき踏まれた革靴の状態を確認したり、たぶんこっちがテネシー州、とあたりを見渡したりした。そんなことをしていると、やっぱりなんだか早くお家に帰りたくなって、つい、うっかり、その場を逃げ出してしまった。きっといまおばあさんは私のためにコーヒーを淹れてくれてるのに…。私は、わがままな子供のように、思慮分別のない子供のように、もうそんな年じゃないのに、突発的に民家から走り去った。ラブラドールレトリバーと少し目があったけれど、見なかったふりをした。家の方へずっと走って行った。バテるような暑さ。汗がダクダク、目に入って痛かった。家へ向かう途中、いじめっ子集団の中の1人の家をとおりすがった。窓から、いじめっ子と、その醜くて痩せこけた父親と母親が3人で仲よさげに話しているのが見えた。醜くて痩せこけた父親が何か笑いながらいじめっ子の頭をガシガシなでていて、醜くて痩せこけた母親はその2人を、洗い物をしながら眺めていた。私はつい、うっかり立ち止まった。どうしようもなくて、そいつの家の庭先に干してあったシャツや靴下に泥をかけてやった。そして、その近くに咲いていたよくわからないカラフルな花に唾を吐きかけた。すると、とたんに元気が湧いてきた。家に帰るぞ。革靴を磨いてもらうために。

 

ポワポワ

小学生の時、国語の授業がいちばん退屈だった。会議をするみたいなコの字のかたちに机をならべて、教科書の内容についてみんなで意見をだしあう。手を上げて発表するメンツなんかいつも同じだから、それ以外の、私とかは、ただそいつらと先生が討論してるのをぼんやり眺めているだけだった。国語って、本当につまらなかった。小学生の頃の授業って、ひとつの単元をめちゃ細かくやるじゃない。ひとつの話のひと段落だけを、45分まるまる使って話し合う。ひと段落にそんなに話すことねえよ〜。私読書とかそんな好きじゃなかったし。でも私のママは小説マニアだったんだけどね。官能小説ね。まーとにかく、国語の授業中はじっとしていられないくらい退屈で、いますぐにここにいる奴らを全員包丁で刺してやりたいとおもっていた。いまおもうと、あんな時代にはもう戻りたくないと思う。よくじっとしていられたなとおもう。国語なんか。

 

私が5歳くらいの8月。お昼前、クーラーをガンガンにかけた車でママとふたりきり、近所のスーパーに行って買い物をした。買い物を終えて車にもどり、エンジンをかけ、また太陽の熱で暖められてしまった車内を涼しくするためにママはクーラーのつまみを全開にひねった。クーラーの轟音は、CDから流れる音楽をかき消してしまった。私がママの不思議だと思う5680234項目のうちの1つ、なぜかママは車内で音楽をかける時、必ず、聞こえるか聞こえないかくらいの小さなボリュームに設定する。

なにかのオムニバスかなんか、ホワイトベリーの夏祭りが流れていた。それで、ママは5歳の私に、「あのねこれはね、ニセモノなんだよ」と言った。どういうこと?と聞くと、「あのね、これは本当は、もっと暗い曲でね、すごい無表情な女の人が歌ってる曲なんだよ。これはその曲の、まねっこなんだよ」と言った。私たちはそのまねっこの夏祭りを聞きながら、家までの道のりをかっとばした。ママは、猛スピードでキュキュっと車を走らせる。でもゴールド免許。

 

家に帰っても、ふたりきり。パパは仕事に出かけていて、まだ弟は生まれていなかった。ママは着ていたティシャツを脱いで、ブラジャーすがたで、買った食品とかを冷蔵庫に詰めていた。私は買ってもらったセボンスターを開けて、宝石だったかプラだったか忘れちゃったけど、それをしげしげと眺めて、宝箱に入れた。扇風機だけじゃ足りない暑さだったけど、ケチンボのママは扇風機だけで足ると言った。

そうめんを食べて、ママは昼寝の準備をしはじめた。カーテンを閉めてテレビの音量を下げる。一緒に寝る?と聞かれたけど、私は昼寝が嫌いだった。1日がすぐに終わってしまう気がしたので。たぶん、子供はみんなそうだと思う。

退屈な昼を終えて夜がやってきて、肉体労働を終えたパパが帰ってきた。当時はガソリンスタンドで働いていたので、いつも油の臭いがした。ママが夕ご飯を作って、3人でテレビを見ながら食べた。窓は開けっ放しで、すずしい風が入ってきた。ご飯を食べた後、花火をしたいと私が言ったら、え〜じゃあちょっとだけだよ、と面倒くさそうにママが言った。それで3人で庭に出て、前にやりのこした手持ち花火に火をつけようとしたら、湿気ていたのかなかなか火がつかなかった。それで、1つだけあった打ち上げ花火をやろうとパパが言った。私とママは打ち上げ花火からすこしはなれて、パパがチャッカマンで火をつけた。シューと火花が散り出してパパは素早く私たちの方へきた。パンッと音がして、パラシュートみたいなのが上空高くに飛んで行った。その瞬間、やべ、とパパが言った。パラシュートが、庭に生えてる背のすこし高い木の上に乗ってしまったのだ。木を揺らしてみても、落ちてくる気配がない。パパはそういうのをちゃんと処理したがるけれど、ママは、まーいつか落ちてくるっしょ、とかなんとか言って、そして、蚊もすごいしもうウチはいろ、と2人を家の中に誘導した。ウチに入って、ママはすぐに蚊取り線香を焚いた。蚊取り線香のにおいはリビングにすぐジューマンして、夏の夜にこびりついて離れなかった。なんだか不思議な気分になって、ぽやぽやボーっとしていた。パパは日本酒を飲んでいて、ママはテレビを眺めていた。2人とも、髪の毛の色が明るかった。2人とも、まだ若かった。若い2人は、私の知らない話をして笑っていた。私は眠くなったので、寝る支度をした。当時は寝るとき、必ずママに絵本を読み聞かせてもらって寝付いた。同じ絵本を繰り返し読んだ。お気に入りは人魚姫の話。さいごは泡になって死んじゃう人魚姫の話。

 

 

「あんたさ 人魚姫の話すごい好きだったよねー」と、この間ママに言われて、5歳の夏をふと思い出した。。。

 

WE FIRST MET BY THE SEA

ワキとVIO脱毛したい欲よりバイトしたくない欲のが勝ってる。いまは先輩に養ってもらってる。申し訳ないよお~。先輩のことちょう好き~(^_^)

最近またおしゃれな恰好したいきもちが高まってきた やっぱ女の子だしっ。

先輩と下北ザワいくんだ~今度 

先輩はまいにち私の家にいるよっ?ほとんどいっしょに住んでる(*^^*)

私は就活のこと良く知らないけど、いまんとこ4社しか受けてないんだって!もっとまじめにやれ~っ(^_^)

好きすぎて脳がやばくなってきた テストとかあるらしいけどまじでヤヴァしらんもう

アーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

恋はむずかしい

いろいろあってつらいけど、でも好きな人と一緒にいられてるだけいいかなと思うようにしないと…

不衛生極まりなさそうな新大久保の店でサムギョプサルをたべた。あした腹痛が起こるかもしれない。なかなか優しい友達をもったとおもう。

サークルの人の溜まり場みたいになってる学校の喫煙所に1時間いただけで蚊に568321856箇所刺された。地獄

私はいま大事な局面にいるとおもう。。。

 

ウオーー

彼氏と一緒に聴いた曲とかを思いだす。radioheadのcreep。もう一生この曲は聞けないんじゃないかと思う。。。

今好きな人がいる。私はすごく最低な人間だ。好きな人はよっつ上の人でサークルのひと。ほとんど彼氏みたいな存在になってしまった。私はものすごーく好き。だけど 住んでる世界が違いすぎるひとだから、遠く感じることがある。よっつ上だと、いろいろ環境が違うから。。。そのひとと一緒に聴いている曲がいまある。その曲がもう、今日は、聞けなくなってしまった。一緒にカラオケで歌った歌。私はいますごくつらくて、嫉妬とか、そういうので塗り固められて、思考がほとんどままならなくなってきた。人気者を好きになることって こういうことか。

とにかく私はいま 浮気みたいな状況になっていることを、ほんとうに深く反省しないといけない。でも ほんとうに好きになることって あるじゃん。私は、ベッキーの気持ちがいま、すごくわかった。好きになっちゃったらもうどうしようもないし、ベッキーのように頭がすこし悪くなってしまうのもわかるとおもった。思考力がまったく低下してしまうのだ!正常な判断ができなくなってしまうのだ!私は、ほんとうはとても情熱的な人間なんだと思う。こんな気持ち、すごく不思議。なにもかもなげうってあの人のところへ行きたいとおもう、その精神状態。もう病気になっているみたいな気がして、ただただ自分のことが、こわい。